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ねこと暮らした日




11. 愛想をふりまく
 あの「モノトーン」は、変わった猫です。犬のように尾を振りはしませ んが、愛想をふりまきます。いつもの橋の上で、誰にでも愛想をふり まいています。いつもの橋の上の定位置で、今日も「えさ」が来るの を待っています。イヤイヤ、「えさ」には足がなかったですね。「えさを 持った人」が来るのを待っています。私は野良ちゃんたちとは話は しても、えさはやりません。野良たるものは自立していなきゃ・・・。 私は、鳩に毒は盛りませんが、えさもやりません。やっぱり鳩も自立 していなきゃ・・・。その上での共存なのですから。

 規約を改正し「ペット飼育解禁」を決めたとマスコミに取り上げられ た団地には、捨て猫が絶えないそうですね。これはマナー以前の問 題。野良や鳩だけではありません、人間も自立していなきゃ・・・。 他人を当てにして捨て猫をするくらいなら、自分の手で安楽死させ よ!・・・なのです。言い方は過激だけれど、そのくらいの覚悟がなけ れば、動物の飼育者にはなれません。
 愛想をふりまく野良ちゃんたちには、愛想をふりまき返しましょう。 しっぽを振る野良ちゃんたちには、手をふり返しましょう。身を潜めて いる野良ちゃんたちには、しらんぷりしましょう。それがマナーでし ょ?(2001 記す)





12. 別れ
 別れが来たのは、寒い日でした。2003年2月12日の夜明け前、ねこ さんはその一生を終えました。16才でした。
 写真を見ていると、かわいいねこさんの姿が甦ります。2年前に書き とめていた文をこうして読み返すと、楽しかったできごとを思い出しま す。ふと、思う時があります。ねこさんは「うちの子」になって幸せだ ったかな?と。また、こうも思います。もともとうちの子だったんだ。 だから出会ったのだ、と。 実際のところはわかりません。でも、16年 間いっしょに生活したという事実は、何にもまして大きなこと。


ねこさんを弔っての帰り道、草むらの4〜5匹の野良たちに呼び止め られました。口々におくやみを言っているようでした。
 「ねこさん、いっしょに過ごせて楽しかったよ。ありがとネ。」
ねこさん・・・、聞いてるの・・・? 聞こえた・・・? 聞こえてたら、しっぽをふって・・・!(2003・早春)





<エピローグ>
ねこさんのプロフィール

名前: ねこ(時には、ネコスケ・ネコヤン・ニャーコ)

生年月日: 1986年夏の終わり頃(詳細は不明)

身体的特徴: 雄・茶トラ・少し長毛・尾長(イボ付き)・ハンサム・体長40cmくらい・体重4kgくらい

好物: キャットフード・焼魚・またたび・チーズ・生クリーム・アイスク リーム・あんこ(アンパン、草餅)・牛乳・チョコレート・・・けっこう甘党だ った。

特技: ねこは芸はしませんね。でも、ドアを開けたり、手を使ってえさ を食べていた。これは特技?かも。

日課: 朝の見回り・トイレ・食事・家族の見送り・掃除洗濯の監視 ・日光浴・昼寝・トイレ・食事・くつろぐ・家族の出迎え・夜の見回り・家族の相 手・トイレ・寝る

その生涯における功績:
私たちの生活に潤いを与え、息子の兄弟と なり支え、家族ひとり一人の友となった。
ねこの尊厳を保ち、常にねことして行動した。

− 2003.3.1 記す −






<今もいっしょに>
 あの日から、1年と1ヶ月とちょっとが経ちました。
ねこさんをこの腕に抱くことも、膝に乗せることも、もう叶わないけれど、 思い出が私を慰めてくれます。
 ねこさんは今、小高い丘の上のお墓の中で、たくさんの仲間たちといっしょです。 いずれは土となり、そしてまたいつか、私と出会えるかもしれません。 あの日出会ったように・・・。
(2004.3.18 記す)





<忘れられない>
 あの日から、もう2年になりました。
折に触れ、ねこさんのことを思い出します。手のひらにも膝の上にも、今もねこさんの感触が残っています。
 あれから、多くのねこたちと知り合いました。でも、まだ我が家のねこさんには出会えません。きっとまだあの小高い丘のお墓で眠っているのでしょう・・・。
(2005.2.11 記す)





<思い出のなかで>
 あの日から、3年が過ぎました。
やっと、思い出を楽しむことができるようになりました。
アジの開きを焼いた時、ツナ缶を開けたとき、あの頃のように「おーい、ねこさぁーん、食べますかぁ?」などと、冗談が言えるようになりました。
いいねこさんでした。…本当に、いいねこさんでした。
(2006.5.18 記す)





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