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:: 谷中から上野へ

東京散策    2006/5/26

[その3]
谷中に来て、ここに寄らずに帰るわけにはいかないのが夕焼けだんだんである。ある魂胆を持った私は、家を出るときにあるものをバッグに忍ばせた。

夕焼けだんだんの段々ごとにねこが座っているわけは…なかった。”ねこさんはどこじゃいな…?”とだんだんを降りかけたとき、お店の前から”ここじゃいにゃぁ〜”と声がした。みると、いるわいるわいるわ…である。
しめしめと内心揉み手の私は、おもむろにバッグからマタタビを取り出した。マタタビでねこをおびき寄せようという魂胆である。最初に釣れたのがこのちびくろだ。しかし、このねこさんは、幼くして未だマタタビの味を知らず…であった。そこへ、何事か?と飛び出してきたのが、シロママである。「それは何ですか?」と寄ってきた。「マタタビ、試してみませんか?」と差し出すと、「おっ、これが噂に聞くマタタビですか」と…。

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何とその毛色を例えたらいいのかわからないような色合いのねこさんが、のったりとやって来た。ご隠居さんの雰囲気だ。口出しするでもなく、かといって無関心なわけでもなく、わざわざ人の足元を選んでごろりと横になる。声をかけても、返事もない。寝るふりをして、その耳はしっかりと人のはなし声を聞いているようだ。「ご隠居さん、お達者で」といい残し、道を隔てた駐車場へ移動した。

ねこさんたちは、草むらで昼寝の真っ最中である。たたき起こして、「マタタビは、いらんかね?」と聞いてみる。キミにもひとつ、あなたにもひとつ、こちらさんにもひとつ、あちらさんにもひとつと、マタタビを配っていると、アチラからコチラからわらわらとねこが湧いてきた。気がつけば、あっという間に私たちのまわりには10匹近くのねこが集合していた。構わず寝つづけるものもいるが、皆てんでに”にゃご?”、”にゃにぃ?”、”にゃはは”、”にゃっぽ”、”にっ〜”としゃべりながら寄ってきた。マタタビおばさんはモテモテである。
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どのねこさんも、”ウチは代々野良ですぜ”と誇るかのような見事な面構えである。耳にはけんかの傷を持ち、人からエサをもらう身ではあっても、媚びることはなく上手に生きているようだ。その中に1匹、野良とは思えない毛並みの猫がいた。野良も家ねこも、仲良くマタタビ初体験である。人々ともまた、うまく共存しているようだった。昼下がりの夕焼けだんだんを人が行き交い、ねこが行き交う。谷中はそんな町だった。
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ねこさん相手にひと遊びした後は、七面坂から御殿坂を通り日暮里駅へ。七面坂の案内板には英語版もあり、七面坂は”Shichimen Slope”となっていた。「シチメンスロープですって!」と、ひとしきりひどい英訳を愚痴り合った。シチメンスロープだなんて、由緒ある坂が泣きそうだ。下町の案内板だからこれでいい、ということでもないだろうに…。